セミコンジャパン2017

セミコンジャパンに行ってきました。

昨日は、ブース回りとリソグラフィのセミナーを1つ。
最終日の今日は、半日ブース回りをして、滞在時間は計10時間。

展示会は効率よく色んな知識を学べて良いですね。

半導体には様々な技術が使われているので、
幅広い分野の会社が参加されていました。

光学機器、センサ、各種測定装置、CMP装置、ダイシング装置、
フィルム、ポリマー、バルブ、ベアリングなど折角の機会なので
色んなブースを訪問し、丁寧に解説頂きました。

事前に勉強している製品に関しては、色々質問が浮かんで、
沢山お話を聞くことができました。

◎個人的に面白かったNo.1
ミニマルファブ
ここ最近毎年参加されているようですが、私は初めて訪問しました。
小型かつクリーンルームいらずの半導体製造装置を作っている会社です。
(会社と言うか会社が集まった産総研主体の企業グループ)

露光装置が小型になるのが本当に信じられなくて、ミラーはどうなっているのか、
マスクはどうなっているのか、光源はどうなっているのか、説明員さんを問い詰める私

説明員さんもよくぞ疑問に思ってくれましたとニコニコしながら教えてくれました。
マイクロミラー(MEMS)を使用するというのがポイントなのかな?
マイクロミラーが光を反射して、ターゲットだけに光を照射させるようコントロールできるから小型化できたとのこと。これによりマスクすら不要にできるとのこと。
自分の知識不足もあり、全ての疑問は解消できませんでしたが…
特許も出ているので読んでみようかなと思います。

◎その他学んだ技術
以下、個人的に面白そうだなと思った製品だけピックアップしておきます。

●糖度センサ
糖度センサには受光部と発光部がある。
発光部が光を対象に照射して、受光部で光の反射強度を検知する。
糖度によって光の反射強度が異なる仕組みを使用している。
(果実の実が詰まっていると甘い且つ光を反射しにくいとかあるんだろうか?)
事前に糖度と反射強度のデータ収集をしておく必要はあるが、
その工程を踏まえれば、光センシングにより非破壊検査が可能になるとのこと。
(他社との差別化と言う意味では分からなかったな…。)

●光除電システム
ある光を照射すると原子から電子がはじき出される。
光が照射された方の原子はプラスイオンになる。
はじき出された電子は、別の安定した原子と結合し、マイナスイオンになる。
少し離れたところに帯電板を置いておけば、そこにイオンがクーロン力によって
引き寄せられていく。これにより除電が完了する。
(イオンになった後の流れがよく理解できておらず…おそらく静電気についての理解が足りないのかな)
→あ、ちなみに除電が何故必要なのか、と言うと、
半導体製造プロセスにおいて、静電気は折角ウェハ上に形成した回路をショートさせたりする危険があるからです。だから製造装置内に除電装置を入れたり、製造工程に入る前に人間の静電気を除去する装置を置いたりする必要があるんですよ。

◎さらにその他勉強になったこと
・最近のラマン光を用いた顕微鏡の動向
・イオン濃度で導電率が変わる仕組みを応用したセンサ
・真空環境を作る真空ポンプ付随フィルタの仕組み
・複合材料のダイシングを可能にするダイサー  他

資料も沢山もらってきましたよっと。
お願いをして英日それぞれくれたやさしい会社もありました♪

◎技術以外で学んだこと
事前に勉強してこなかった分野については、何が先端技術で何が従来技術か
競合が何を出しているか、などが全く分かっていませんでした。
ただ、ここが分かっていないと説明員さんとの話も理解しにくくなることが多いです。
何故かと言うと、当然知っていることとして話が進むため説明を省かれてしまうからです。(で、ここで恥を覚悟で従来技術の質問をすると、あ、こいつ何も分かってねーな
フラグが立ってしまい、ちょっと嫌がられる。)
明細書もおそらく同じで、これまでの製品の流れを知って、競合など製品を取り巻く環境を知ることが、技術の理解の第一歩と言うか前提条件なのだろうなと改めて思いました。

◎次回に向けて
やはり事前知識があった方が質問も沢山思い浮かびますし説明の理解も進むことは間違いないです。今回は十分な準備を出来なかった技術領域もあるので、数か月前くらいから準備をして臨みたいですね。

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●ひとりごと
説明を受けた1社の方とお話していた際、
「その技術はすごい良いですけど、熱が問題になりそうですよねー、」
と言うことをどっかの明細書の背景技術か何かで得たことを言ってみたら
「いや、そーなんですよ!それがまだ課題で…。結構勉強されているんですね!」
って言って頂けたのでちょっと嬉しかったです。その方とは資料をもらうための名刺交換ではなく、翻訳者としての自分に興味を持ってもらって名刺交換が出来ました。

当業者なら当然思い浮かぶ疑問だし、ただのお世辞かもしれないし、
こんなんで喜んでちゃいけないですが…!

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