遺伝子解析方法の勉強のお作法

トランスクリプトーム解析とプロテオーム解析概要
について少し前に勉強しました。

使用しているのはこちらの本の
第2章:バイオインフォマティクス個別の解析 です。

データ解析手法は、
一見するとよく分からない図が出てきて、
何となく取っつき難いと思います。

数学的要素もあったりして、
どこが重要なのか分からなくて
私も何度も挫折しそうになりました。

そこで、今日は色々と試行錯誤した中で得た
解析手法の勉強法に関する学びをシェアしたいと思います。

対象の方としては、
こう言った図を見るだけで
アレルギー反応が出てしまうくらい苦手な人向けですね。

その学びとは、
データ解析手法について勉強する時は、

4つのことに絞って理解に努めてみよう!

と言うものです。

その4つとは、、、
——————————————————–
①何を解析対象とするのか知る
②図を見て考える※
③どんな方法で解析するのか知る(実験手順と解析の方法の両方)
④解析結果から何が分かるのか知る
——————————————————–
です。

※図を見て考える
と言うのが一番理解しにくいかなと思うので、
今回取り上げてみたいと思います。

図を見て考える

まず、
考えるためには、材料が必要です。

今回の場合は、
その解析手法が遺伝子やタンパク質の
どんな性質を利用しているのか
が材料となります。

例えば、
トランスクリプトーム解析のクラスター解析での前提は、

発現データの変動パターンが類似している遺伝子群は、
生体細胞内で類似した発現挙動を示す

です。

この前提自体は、
特に目新しいものではないのですが、

この前提と、使う解析手法を紐づけて
インプットしておくことが重要です。

それでは、
この前提を理解していると
何故良いのかについて具体的に説明してみます。


(クラスター解析の図の例:
はじめてのバイオインフォマティクスP.105)

いきなりこの図だけ見ると
何だこれっとなりますよね。

しかも、縦の要素には
「ユークリッド距離」と書かれていて
文系の私はアレルギー反応が出そうになります。

ここで気を取り直して、
このクラスター解析の前提を再確認します。

発現データの変動パターンが類似している遺伝子群は、
生体細胞内で類似した発現挙動を示す

でしたね。

この前提を踏まえたうえで、

(クラスター解析の図の例:
はじめてのバイオインフォマティクスP.105)

再度、図を見てみると、、、

・この図から類似していることをどうやって判断するのか?
・長さの違いは類似度の違いだろうか?

と言った疑問がいくつか湧いてくるのではないでしょうか。

見慣れなかった図に興味が湧いてくる
と言うこの段階が重要です。

そうすると、読むのも大変だった本を
さらに読み進めていけるようになります。

そして、本を読み進めたところ、
縦軸は関連性を表している
と言うことが分かりました。
(はじめてのバイオインフォマティクスP.105)

すなわち、
変動パターンがより類似しているもの=縦の距離がより短い

と言うことが分かります。

そうすれば、説明を読まなくても、

・遺伝子4,5が一番類似度が高い
・遺伝子1,2がその次に類似度が高い
・遺伝子3と4,5がその次に類似度が高い

と言うことを示しているのか、と自分で理解することができます。

どうでしょうか。

こうやって少しずつ進めていけば、
クラスター解析を始めとする
よく分からない解析手法を
理解できるような気がしてきませんか。

それぞれの解析手法が、
どんな対象の性質を利用しているのかを確認して、
疑問を持って図を見る

まず初めにこのことを意識して
解析手法について勉強を進めていくことで、

何だかよく分からない図が沢山出てきたし、
知らない単語も多いしよく分からない、、、

と言う状態を回避できるのではないかと思います。

単純なことですが、
私はこれに気付くまでに時間が掛かったので、
唸るだけに多くの時間を使ってしまいました。

以下、おまけとして、
最初に列挙した下記の4つの項目に沿って
私が勉強してまとめた内容についてシェアしておきます。
——————————————————–
①何を解析対象とするのか知る
②図を見て考える※
③どんな方法で解析するのか知る(実験手順と解析の方法の両方)
④解析結果から何が分かるのか知る
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遺伝子解析方法のまとめ

・何を解析対象としているのか

・解析方法、手法のまとめ

・トランスクリプトーム解析

・プロテオーム解析

・ノート

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