先日取り上げた
こちらの特許US20120225056A1のBACKGROUNDの続きです。
先日は、C5転換酵素(C4bC2aC3b複合体)が形成されたところまでやりました。
若干間の部分を割愛して、
以下の文章からスタートしたいと思います。
Cleavage of C5 releases C5a, a potent anaphylatoxin and chemotactic factor, and leads to the formation of the lytic terminal complement complex, C5b-9.
C5が切断されてC5aが放出されると、アナフィラトキシンや走化性因子が放出される、と言うことが書かれています。
このアナフィラトキシンと言うのは、
アレルギーのある食材などを食べた際に起こってしまう
アナフィラキシーを引き起こす原因物質のことですね。
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話は逸れますが、私もアレルギー持ちなので、
何度かアナフィラキシーを起こしたことがあります…。
全身に蕁麻疹が出て、息がぜいぜいしてきて呼吸が苦しくなって、
眩暈がして立っていられなくなります。
その後で激しい悪寒と吐き気が出てきます。
薬で抑える方法もあるようですが、
私は大量に水を飲んで毎回何とか直しています。
このくらいひどいと自己注射薬を持つことも
考えた方が良いのかもしれませんが、
私の場合常に起こるわけではなくて、
激しい運動や過度なストレスを抱えた状態で、
原因物質を食べると発症するようなので、
自分の体調が分かっていれば避けようがあるかなと思っています。
ちなみに私のアレルギー原因物質は、アーモンドです。
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話を元に戻します。
アナフィラトキシンやアレルギーについては、
いずれ勉強する分野なので今回はおいておいて、
もう一つ出てきた走化性因子 chemotactic factor
という言葉について、
ちょうど今日勉強した箇所ともつながるので見ていきたいと思います。
走化性因子とは?
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生物体(単一の細胞や多細胞の生物体を問わず、細胞や細菌など)の
周囲に存在する特定の化学物質の濃度勾配に対して方向性を持った
行動を起こす現象のことであり、化学走性ともいう。 wikipedia
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漢字から類推される意味と、上記のwikipediaの説明から、
何となく、ある方向へと流れを作る因子なのかな?
と言うところまでは分かりますが、
C5aとの関係やどうやって流れが生まれるのかなど
色々と疑問がつかないので調べてみました。
今回は、
C5a=走化性因子ってどういうこと?何をどうするの?
ってことに対して考えてみたいと思います。
まず、アナフィラトキシンに話を戻します。
アナフィラトキシンとは、
活性化したC3~C5補体のことなので、
C5a=アナフィラトキシンです。
このアナフィラトキシンに反応して、
白血球の1種であるマスト細胞はその顆粒を放出します(=脱顆粒)
下図はマスト細胞なのですが、
顆粒には「ヒスタミン」が含まれていることが分かります。
http://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/meneki/research/mast_cell/
つまり、マスト細胞がアナフィラトキシンによって触発されて
脱顆粒し、それによりヒスタミンが放出される、と言うことです。
ヒスタミンは、血管を拡張させる働きがあります。
血管が拡張すると、血管の内皮細胞が活性化し、
血管内皮細胞表面にセレクチンと言う分子が現れます。
Essential免疫学第3版P.53
このセレクチンは「接着分子」の一種なのですが、
何を接着するのかと言うと、白血球なんですね。
例えば、好中球の表面に存在する
セレクチンリガンド(シアリルLewis)と結合します。
さらに反応が続いていくと、好中球を細胞内に取り込んだりしていくのですが、
それについて触れるのは止めておきます。
と言うわけで今回の問い
「C5a=走化性因子ってどういうこと?何をどうするの?」
については、
C5aは、白血球を呼び寄せる因子である、
と言うことが分かりました。
【参考】
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjvd/21/3/21_137/_pdf
http://www.pharm.okayama-u.ac.jp/lab/meneki/research/mast_cell/
Essential免疫学
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【今日の勉強記録】
13H
・Essential 免疫学
・大学生物学の教科書「細胞生物学」
・ELISA関連記事の対訳収集
・ビデオ講座
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